遊びの中で見つける『防災の最適解』

 

「できない」を遠慮なく言える地域を作りたいから生まれた
サバイバルカルテの遊び方

サバイバルカルテで見つける、わが家と地域の“生きのびる力”

災害が起きた時、私たちはよく「備えが大切です」と言います。
水を備えましょう。非常食を用意しましょう。避難所を確認しましょう。
もちろん、それはとても大切です。

でも、ハッピーライドが福祉防災の活動を通して感じているのは、もう一歩先のことです。

本当に大切なのは、「自分や家族は、災害時に何ができて、何ができないのか」を事前に知っておくこと。
そして、その“できない”を遠慮なく言える地域の空気をつくることです。

そのために生まれたのが、ハッピーライドの
サバイバルカルテ(商標登録申請中)です。

サバイバルカルテは、自分の限界を知るための「自分防災取説」

サバイバルカルテは、単なる防災チェックシートではありません。

「水を備えていますか?」
「避難所を知っていますか?」
という確認だけで終わるものでもありません。

サバイバルカルテが大切にしているのは、
自分の限界を知ることです。

たとえば、家族に必要な水の量を計算してみる。
1人1日3リットル。
3日分。
家族が4人なら、必要な水は36リットルです。

ここで多くの人が気づきます。

「そんなに必要なの?」
「それを全部持って避難できる?」
「自分ひとりでは無理かもしれない」

この“ハッとする瞬間”こそが、サバイバルカルテの本当の価値です。

今回の体験型サバイバルカルテは、ゲーム感覚で“できない”を深める

ハッピーライドでは、このサバイバルカルテを使って、子どもから大人まで参加できる体験型プログラムを作っています。

ただし、これは
サバイバルカルテをゲーム化する
という意味ではありません。

正しくは、

サバイバルカルテで見えた限界を、ゲーム形式で深める。

 

ということです。

参加者はまず、サバイバルカルテで自分や家族の弱点を確認します。
そのうえで、会場にあるブースへ向かいます。

ブースには、災害時の困りごとを表したモンスターがいます。

水が足りない。
階段がのぼれない。
薬が切れる。
トイレが使えない。
助けてと言えない。
制度を知らない。
困りごとを伝えられない。

こうした「できない」が、モンスターとして現れます。

参加者は、ミッションや問いかけを通して、
自分や家族の“できない”に気づきます。

そして、気づけたらモンスター撃破。
カードを手に入れる。
最後に、わが家でできること、地域に伝えたいことを考える。

これが、体験型サバイバルカルテの遊び方です。

3つの力で、自分の限界を見える化する


体験版では、サバイバルカルテの項目を大きく3つの力に分けています。

1. 生きる力

命をつなぐための力です。

水や食料は足りるのか。
避難所まで歩けるのか。
階段をのぼれるのか。
薬や健康状態を人に伝えられるのか。

ここでは、
「知っている」だけではなく、本当にできるのか
を考えます。

2. 耐える力

災害後の生活を続けるための力です。

トイレはどうするのか。
ブレーカーの場所を知っているか。
家具は固定されているか。
家の中に危険な場所はないか。

ここでは、
避難する前、避難した後の生活まで想像する力
を育てます。

3. 頼る力

ひとりで抱え込まないための力です。

困った時に「助けて」と言えるか。
相談先や制度を知っているか。
自分や家族の困りごとを、短く人に伝えられるか。

ここが、ハッピーライドが特に大切にしている部分です。

「できない」は、迷惑ではない。地域を強くするヒントです

災害時に本当に怖いのは、
「できないことがあること」ではありません。

本当に怖いのは、
できないことを言えないまま、誰にも気づかれないこと
です。

水を運べない。
階段が不安。
トイレのことが言いにくい。
薬が必要。
避難所まで行ける自信がない。
人と話すことに抵抗がある。
助けてと言うのが苦手。

これらは、わがままではありません。
迷惑でもありません。

むしろ、地域で事前に知っておくべき大切な情報です。

ハッピーライドが目指しているのは、
「できない」を遠慮なく言える地域です。

誰かが「できない」と言った時に、
「じゃあ、どうしたらいいだろう?」
とみんなで考えられる空気。

大げさな支援ではなく、
すごい制度でもなく、
まずは近くにいる人同士が、少し気にかけ合える関係。

それが、ハッピーライドの考えるご近助です。

自助から、ご近助へ

このプログラムの流れは、とてもシンプルです。

まずは、サバイバルカルテで
自分の“できない”に気づく。

これは自助です。

でも、自助だけでは限界があります。

水の量を知っても、運べないかもしれない。
避難場所を知っていても、たどり着けないかもしれない。
制度を知っていても、手続きできないかもしれない。
助けてと言いたくても、声に出せないかもしれない。

だから次に必要なのが、
地域で支え合うこと。

そして、その支え合いをもっと身近に、もっと自然にしたものが、
ハッピーライドの考えるご近助です。

ご近助とは、
シンパシーを感じる地域の人たちが、
お互いの“できない”を遠慮なく持ち寄り、
話し合い、解決策を考える関係です。

支援する側、される側という上下関係ではありません。

お互い様として、困りごとを持ち寄る。
できないを隠さず、地域の課題として考える。

そんな空気を、このゲームを通して作っていきたいのです。

体験版だからこそ、気づきで終わらせない

今回の体験型サバイバルカルテは、時間や会場の広さに合わせて実施できます。

短時間なら、3つの力から1つずつ体験。
時間があれば、複数のブースを回る。
子ども向け、大人向け、家族向け、要配慮者向けに、ブースでの質問内容を変えることもできます。

同じ「水」のブースでも、子どもには
「家族に必要な水は何リットルかな?」

大人には
「その量を本当に備えていますか?運べますか?」

要配慮者や家族には
「自分で運べない時、誰に何をお願いできますか?」

と問いかけを変えることができます。

つまり、紙を増やすのではなく、
問いかけを変えることで、学びの深さを変えられる。

これが、体験版サバイバルカルテの強みです。

体験版の先へ。

個別相談で解決します

体験版では、すべてを解決することはできません。
体験版の目的は、まず
自分や家族の限界に気づくこと。

そして興味を持ってもらいたい!
そのキッカケになればいこのままにしておくのは不安だな
もう少し具体的に考えたいな
うちの場合はどうしたらいいのかな
と思った方には、個別相談・解決版につなげていきます。

個別相談・解決版 ハッピーライドの福祉防災活動資金として
寄付 一口1,000円のご協力をお願いしています。

 

ハッピーライドが作りたいのは、防災意識ではなく「言える空気」
地域で遠慮しない関係性なんです。

防災は大切です。
備えも大切です。
でも、ハッピーライドが本当に作りたいのは、もっと人間らしいものです。

福祉先進国では障がい者の課題がないと
言われるような文化・空気なんです

それは、
「できない」と遠慮なく言える空気。

「水を運べません」
「階段が不安です」
「トイレのことが心配です」
「助けてと言うのが苦手です」
「制度が分かりません」
「誰に相談したらいいか分かりません」

そんな声を、恥ずかしいことにしない地域。

その声を聞いた人が、
「じゃあ、どうしたらいいか一緒に考えよう」
と言える地域。

それが、災害が起きてからではなく、
災害が起きる前に作っておきたい地域の力です。

サバイバルカルテは、そのための入口です。

自分の限界を知る。
できないを見つける。
言葉にする。
家族で話す。
地域に持ち寄る。
みんなで考える。

そこから、事前防災は始まります。

目指すのは、72時間を生き抜く力と、支え合える地域

災害発生から命の限界と言われる72時間。
その時間を生き抜くためには、物の備えだけでは足りません。

必要なのは、
自分を知る力。
できないを言葉にする力。
地域で支え合う関係。

ハッピーライドのサバイバルカルテ体験型プログラムは、
楽しく、分かりやすく、でも本質的に、
その力を育てるための取り組みです。

「できない」は、弱さではありません。
「できない」は、地域を強くするためのヒントです。

そのヒントを、遠慮なく持ち寄れる社会へ。

ハッピーライドは、サバイバルカルテを通して、
これからも福祉防災の新しい形を届けていきます。

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