「謎解き×福祉×防災」のロジックを解き明かす10の質問と回答

目次

【フェーズ3:関係性の構築(ソーシャルキャピタル)】

Q11. なぜ「幼馴染(おさななじみ)」のような関係ができると言えるのですか?
A11. 大前提として、自分が住んでいる地域を回遊することで、普段見慣れた景色や人々が実は貴重な「地域資源(リソース)」であると肌で感じ、街への見え方や想いが変わるからです。その舞台で、共に謎という困難に立ち向かい、感情を共有し、ゴールという成功体験を分かち合うことで、短時間で「ただの他人」から「苦楽を共にした仲間」へと関係性が劇的に深化するからです。

Q12. 健常者と障がい者の間の「見えない壁」はどうやって壊していますか?
A12. 物理的な距離を縮めるだけでなく、「謎を解く」という共通の目的を持たせることで、障がい者を「支援される人」から「共に戦うチームメイト」へと役割を再定義させることで壁を壊しています。

Q13. 「異年齢交流」を導入する意図は何ですか?
A13. 普段接点のない世代や属性の人とチームを組むことで、多様な視点(ダイバーシティ)が解決の糸口になることを体感させるためです。

Q14. イベント終了後、参加者には何が残りますか?
A14. 単なる思い出ではなく、「顔を合わせる回数が増え、会話と知り合いが増えた」という事実と、気軽に声を掛け合える関係性(顔の見える関係)が残ります。

Q15. これがなぜ「町作り」と言えるのですか?
A15. 住みよい町とはハード(設備)だけでなく、ソフト(人間関係)で決まるからです。イベント後の集合写真は、多様な人が共存する「住みよい町づくりの縮図」そのものだからです。


【フェーズ4:防災と未来への直結(ソーシャルインパクト)】

 

Q16. 障がい者が避難をあきらめる最大の理由は何だと分析していますか?
A16. 「誰かが助けてくれるかわからない」「迷惑をかけたくない」という孤立感です。3.11の教訓として「コミュニティの有無が命の明暗を分けた」事実があります。

Q17. 謎解きイベントの経験が、なぜ災害時の行動を変えるのですか?
A17. 災害時に人は見知らぬ誰かよりも、「あの日一緒に遊んで楽しかったあの人」を助けようとするからです。楽しさの共有体験が、非常時の「見捨てない」という行動の動機になります。

Q18. 「お互い様」の関係はどのように醸成されますか?
A18. 一方的な支援ではなく、ゲームを通じてお互いの得意不得意を補い合った経験から、「助けたり助けられたりする対等な関係」として醸成されます。

Q19. このモデルにおいて、マーケティング(集客)は福祉活動の一部ですか?
A19. はい。参加者の立場になって「ゲーム化」し、集客すること自体が、社会課題に
関心のない層を福祉のフィールドに引きずり込むための重要な戦略だからです。


Q20. 最終的に、NPO法人ハッピーライドが目指す「ハッピーなライド」とは何ですか? A20. 起きた出来事を「悲しい」と取るか「楽しい」と取るかで人生が変わるように、障がいや災害といった困難な状況でも、心の在り方と地域のつながりによって、誰もが人生を前向きに楽しめる社会のことです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です