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Toggle災害はだれにでも起きるのに、避難がむずかしい人ほど声が届きにくいと感じるようになった。
そこで声を届けるにはどうしたらいいのか?を2011年から考え続けている。
避難が難しい人がいるという事をどう伝えるか?
コミュニティの熟成こそ大切だと考えたが問題の一部に過ぎず・・・
地域で顔は見たことあるだった人を「知り合い」に変える為の企画を行い。
2014年からはプラスオンで「謎解き」を行い「会話を生み出すだけではなくチームで問題を解決していく」
色々と仮説をたて実験してきた
なぜ避難できないのか?は大きく分けて2つ
1.環境が整っていない、物理的に無理があり避難できない
2.自分では出来ない事があり迷惑をかけるからと思っている
に集約される。
枠組み:障害は「個人の問題」ではなく“相互作用”
といったのはWHOのICF
いわく
機能や障害は〈健康状態×環境・個人要因〉の相互作用の結果だと定義している。
これはすごくいい答えだなぁ・・・と感動した。
つまり「できない」は固定的属性ではなく、周囲の制度・空間・情報の設計次第で変わるという事
日本にこの概念が浸透していない事こそ問題と思った。
1 僕らが思う防災福祉に関する問題点
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情報伝達が“見える前提・聞こえる前提” 
 掲示・アナウンス中心では、特性により要点へ到達できない人が出る。
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受け身設計で主体性が育たない 
 「支援してあげる」が前提だと、当事者の選択肢が狭まり、継続参加が途切れる。
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事前検証の不足 
 誘導文・トイレ動線・受付フローの“詰まり”が、本番まで可視化されない。
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関係資本の欠如 
 顔の見えるつながりが弱く、非常時の連絡・動員が遅れる。
2 避難所での問題点 事例
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東日本大震災(2011) 
 障がいのある方が避難所の環境や運営上の理由・障がいの特性を理解してもらえなかったという理由で長く留まれなかった/留まりにくかったという報告や証言が複数ある
 能登半島地震(2024)
 障がいのある方が避難先での移動・トイレ・騒音・寒さ・情報不足等により避難所にいられなかった/別の場所を選ばざるを得なかったという報道・現場の声が複数ある。※詳細な統計は手元では不明です。
3 地域レジリエンスをあげる為のハッピーライドとしての改善アイデア
2軸のアプローチを行う
 当事者:その人の環境に応じて精査した情報ををお伝えする
     困り事のヒアリングと「地域レジリエンス」あげる為の協力依頼
 健常者:(とくに支援者予備軍/防災士/行政職員/避難所になる場所の職員)
     出来ないを自分事として考え・想像させる機会
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“自分事化”を生む体験設計(エンタメ必須) 
 暗闇・触知・音声誘導を取り入れた真っ暗フェスや美味い棒味覚王決定戦で、まず“楽しい”入口を作る。身体で気づく→学びが残る→次の行動(再参加・周囲を誘う)につながる。
 エンタメが効く3理由:①参加ハードル低下 ②実感による深い理解 ③再現・拡散しやすい。
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“かわいそう支援”から“共感支援”へ 
 「助けてあげる」では続かない。役割・選択権を当事者に残し、一緒にやるを基準に運営。言い回し・受付の聞き方・動線など“関わり方”を刷新。
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御近助(ごきんじょ)ネットワークの常設化 
 心の距離が近い人同士(当事者・家族・近隣・友人・商店・サークル等)が、平時からゆるくつながり、声かけ/同行/情報共有を“ふつうに”やれる仕組み。
 登録(LINE等)→簡易ロール(「付き添い10分係」など)→呼び出しルールを標準化。
当事者参画は「地域レジリエンス」を上げる
レジリエンスの意味
災害などの衝撃を受けても被害を抑え早く回復し学習して前より強くなる能力。(吸収 → 回復 → 適応・改善のサイクル)
因果の順序(チャート風)
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当事者が企画・運営に参画する 
 想定外の困りごと(掲示の位置/誘導の言い回し/トイレ動線)が事前に顕在化。
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具体的対策が設計に入る 
 触知マップ、声かけプロトコル、導線マーキング、受付の配慮申告項目を標準化。
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本番の混乱が減る → 回復が速い 
 迷い・行列・トラブルが減り、運営負荷が下がる。
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学習が資産化する 
 “うまくいった手順”がマニュアル化・共有され、次回準備が短縮。
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関係資本が増える 
 当事者・家族・近隣・企業が顔見知りになり、非常時の連絡・動員が早い。
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結果:地域全体のレジリエンス向上 
 被害の最小化/復旧スピード化/継続改善の循環が回る。tame
 
					
